ヨーガ療法学会発刊の資料より

ヨーガセラピー(療法)は、ヨガの体操と呼吸法と瞑想を、科学的根拠をもとに研究され、現代に応用された、総合的な健康を実現するための実践的な方法として作られた療法です。

インドで発祥したヨーガは、5000年の歴史をもつとされています。この伝統的ヨーガを医学や心理学といった科学的手法で解明する動きは、1920年代から始まり、特にマハラシュトラ州ロナワラ市にあるカイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所(スワミ・クグァラヤーナンダ師設立)では1924年からヨーガ研究の諸論文を出版しています。またインドでは、「自然療法とヨーガ学」を標榜する医科大学をはじめ、「ヨーガ学科」を有する総合大学も合わせて、40校を超える高等教育機関(大学/大学院)が存在しインド中央政府が推奨しています。そのうちの一つであるスワミ・ヴィヴェーカナンダ・ヨーガ研究財団の教育部門は、2002年5月にヨーガ大学院大学としての認定を受け、修士号、博士号が取得できるようになりました。また同財団ではバンガロール市郊外に西洋医も常駐するヨーガ治療施設を持ち、年間1万人を超える心身症患者さんにヨーガ療法を指導しています。


〈現代のためのヨガへ応用される〉

『健康とは、身体的、精神的、社会的に完全なる良好な状態であり、単に病気あるいは虚弱でないことではない』と世界保健機関(WHO)は定義しています。こうした総合的な健康を実現するための実践的な方法として作られたものがヨーガ療法です。

現代社会において、多くの人々が絶え間ないストレスにさらされています。そんな環境の中で起きる心身の不調和が「心身症」といわれる病気をひき起こしています。

ヨーガ療法は、インドの伝統的ヨーガ行法をもとにしたアーサナ(体操等)、プラーナヤーマ(呼吸法)、リラクゼーション法、ダルシャナ(カウンセリング)、瞑想法などの技法を使い心の働きを制御し心身の調和をはかっていきます。

ヨーガ療法は、心身症といわれる様々な疾患に有効です。アイソメトリック(負荷掛け)をとりいれたアーサナで筋力を強化して、緊張と弛緩の繰り返しで『意識化』を促し、自律神経を整え、ストレスに強い心身づくりをしていきます。

さらに予防医学やストレスマネージメント、免疫力の活性化、脳トレーニングにもなり、心身共に完気にして、生き方の向上にも繋がっていきます。〈(社)日本ヨーガ療法学会〉2003年発足 医師やヨーガ療法士など200人以上の会員でヨーガ療法の研究と普及活動が行われています。 2009年一般社団法人として法務省の認可を受けました。 

インドのスワミ・ヴィヴェーカナンダ・ヨーガ研究財団が指導するYIC(ヨーガ教師)、YTIC(ヨーガ療法士)の専門教育を修了した人たちに対する認定制度を設けています。 

ほぼ全県にわたりヨーガ療法士が活動し、各県に幹事長が一人いて、全国組織での繋がりの中、ヨーガ療法の普及と研鑽に努めています。 

年に1回会員による研究総会が行われ、特別研修会、応用研修会、自主研修会等、会員のために定期的な勉強会が開催されています。 

くしびきヨガスタジオ

ヨーガ療法で 「軽やかな体と心で将来に備える」 ヨーガセラピーの体操や呼吸法を使用して症状に対する "優しい自分ケア" と、体力づくりの "健康貯筋" レッスンを開催しています。生活の中で動いているつもりでも生活習慣では同じ動きが多くなってきます。眠っている筋肉を目覚めさせて、色々な角度から体に刺激を与え、積み重ねの体力をつけます。毎日を楽しく元気に過ごせるようにヨガで備えましょう。